家賃滞納を事前に防止するための対策としては、以下のものが考えられます。

1 入居希望者の審査をきちんと行う。

通常、賃貸借契約を締結する前に、入居希望者がどのような人(会社)なのかを見極めるため、入居審査を行いますが、家賃滞納を事前に防止するための対策としては、この入居審査をきちんと行うことがとても大切です。

具体的には、入居審査では、入居希望者から、年収、職業、勤務年数、家族構成などを聞き取り、入居希望者の支払能力に問題がないかを慎重に見極めます。

2 支払い能力のある連帯保証人を準備してもらう。

また、賃貸借契約を締結する際に、賃借人に連帯保証人をつけてもらうことも、家賃滞納を防止するための対策として有効です。

連帯保証人がいれば、万が一、賃借人が家賃を滞納しても、賃貸人は、連帯保証人に滞納家賃分を請求することができます。

賃借人に適当な連帯保証人がいない場合は、家賃保証会社を利用する方法もあります。

家賃保証会社とは、賃借人の連帯保証人を代行する会社です。

家賃保証会社を利用すれば、賃借人が家賃を滞納した場合に、家賃保証会社に賃借人に代わって滞納家賃分を支払ってもらうことができます。

3 敷金を多めに入れてもらう。

アパートなどの賃貸借契約では、敷金は通常家賃の2か月分とされていることが多いですが、これを例えば3か月分とすることも有効な対策となります。もっとも、現実的には、オフィス等の事業用物件以外では難しいと思われます。